占星術に興味を持って、「あの配置はこういう性質で、この配置はこんな出来事を呼んで……」を学んでいると気になってくるのは、
「人生とは占いの言いなりなのか?」
「そこに書いてある運命を、変えることはできないのか?」
という点です。
結論から申し述べると、「変えられるとも言えるし、変えられないとも言える」です。
たとえば、暴力的な男性がいたとします。
*1
・火星が活発な位置で
・他の星からも力を与えられており
・なおかつハードアスペクトの影響が強い ……という配置の人ですね。
元気が有り余っているのを、イライラしたり、怒鳴ったり、喧嘩したりで発散しているとします。
で、この人が仮に、スポーツへ打ち込んでみたとします。
このスポーツが本人に合っていれば、いままで暴力に向けていた力をうまく昇華でき、少しは落ち着くかもしれません。
活躍していれば、憧れの目を向けてくれる人も現れ、自尊心が満たされて、もっとしっかりしようという自覚が生まれるかもしれません。
血気盛んな性質はそのままであっても、不適切な振る舞いを控える社会性が身につくかもしれません。
こういった変化に従ってこの人が進んでいった場合、
スポーツを始める前と比べて、見えている世界が全然違っているはずです。
それこそ、運命が変わったと言えるほどに。
しかし、やっていることは一貫して、
「有り余った力を燃やしている」です。
そして、彼はこういう生き方を止めることはできないでしょう。
仮に、穏やかな生き方を真似てみる・病気にかかる などで体を動かせなくなった場合でも、心の中へ力が渦巻くようになるはずです。
思考もエネルギーを生み出すので、いずれにしても似たようなエネルギーの流れをたどるわけです。
そのため、彼がどのような生き方を選ぼうとも、
本質的な運命は何も変えられない、とも言えます。
以上を踏まえて、「運命は変えられるとも言えるし、変えられないとも言える」となります。
ただ、「変えられない」のほうは大きな視点の話なので、
「変えられる」の振れ幅の中で、できることはたくさんあります!
そのため、「自分は○○だから、どうしようもない」のように、占いに屈する必要はまったくないです。
「自分はこれを成すと決めた。そのために、○○という性質をこのように活かしていく」と、目的ありきで占い結果を活用していけば◎です。
占いは、屈して振り回される側に立っている間は
つらくしんどい現実をもたらしてきますが、
占いを振り回す側に回って使いこなしていけば、
不運を振り切って様々な可能性の扉を開き、その向こうを見せてくれるようになります。