物語だと、最後に控えてるなんか悪いやつを倒せば大団円ですが。
今この世界を救いたかったらそんな方法じゃだめです。
世界を滅ぼしているのは人間の生活を支えている文明のありかたそのものなので、これを改めなければ人類ひいては地球に大団円はない!
……って、「“世界が滅びている”とか、何をいきなりファンタジーな!!」ですね。
だけど残念なことに現実なんだ。
とりあえず森林の減りっぷりがやばい
「ええーさすがに8,000年前と比べられてもー」
とおもったので、もう少し身近な年代をググってみました。
- 消えゆくボルネオの森 1950-2010年/2020年は予想
(ボルネオ島とは東南アジアにある島で、面積は日本の約2倍です)
- スマトラ島森林保全プロジェクト 1985年~2009年
(少しスクロールしたところにある、「スマトラ島の森林減少の状況」)
……なんか思ってた以上にヤバい減りっぷりでしたが
これからがほんとうの地獄だ。
というのも、世界人口の増える勢いが森林の減り方に負けず劣らずすごいからだ。
この表で見ると「うわー順調に増えてますねー」って感じなんだけど、
人類の歴史をもうちょっと分かりやすくした図がございまして、こちらです。どん。
人口爆発にもほどがあるでしょ……!
少子化とか言ってる場合じゃありませんよ!!
推計値ではあるものの、産業革命から2~3倍なんてかわいいもんじゃないことは確実ですね。
世界人口の8割は開発途上国の人々なので、先進国2割でこれだけ森林(その他資源)を使い潰しているところに、途上国に済む人々が同じ生活をしようと追いついてこられたらほんと地球の未来はありません。
“世界が滅びている”というのは、決して大げさなお話ではないのですよ。
という趣旨の今回の記事。長いです。
ここまでじゃないよ!ここまでが導入で本題はここからなんだよ!!
データの引用をいっぱいしましたので、読み疲れましたら一服されてから続きをどうぞ!(このあとも引用がいっぱいあるよ!)
さてこんな状況をひっくり返すためには何が必要で、一体どうしたらよいのでしょう。
という思考実験に突入します。
- 過剰な森林伐採や石油の消費をしなくても暮らしていけるようにする。
- 生活するだけで大気と水を汚染してしまう仕組みを改める。
- 人間以外の生き物と共生していけるようにする。肉を食べるのをやめる(食肉となる動物を育てるのに必要な資源を人に回す)。
こういった視点を持ちながら回りを見渡すと、けっこう絶望的な気持ちになれますよ!
けど、事態はものすごく絶望的な一方で、
ずっと希望に満ちてもいるようです。
なにか一つ、たった一つの改善でも、たくさんの事に波及していきそうだというか。
そしてその“たった一つの改善”(でも多大な労力がかかる)のため、日夜努力してくれてる方がたくさんいるようです。フリーエネルギーが早く一般利用されますように!
フリーエネルギー。またしても「夢物語でしょ?」って感じの単語が出てきました。もうすこし馴染みやすい話を出したいので、「電力消費を減らしたい」を目的に掲げ、具体的にできることはないか想像してみます。
家庭の節電 がんばろう。
企業の節電 がんばろう。
主に空調ですかね。企業だと照明も。
*1
「省エネ実践ガイド2-3 業種ごとの電力消費の特徴」を見るとその辺が大きい
これらはこれらで努力の価値があるでしょうが、なんといっても効果的なのは電車の本数を減らすことでしょう。
電車が消費する電力を計算されている方がいらしたのですが
*2
Yahoo知恵袋:電車の在来線の駅1区間の、電力消費量は約いくらですか?
、概算として「2分ほどの1区間を走行するのに一般家庭1~10日分(20-200kWh)ほどの電力を消費する」という結果に落ち着いていました。
(一切実データを元にできない想像による計算だから、完全な信頼を寄せることはできないんですけども)
山手線一周とかじゃないんですよ。
2分動かすのにご家庭数日分ですよ!!
それを同時に何本も!長い時間!!
減らそう!!ぜひとも!
とはいえ、そのまま本数減らしたら利用者さんも駅員さんも不幸まっしぐらですね。都心の通勤ラッシュが悪化するとかまじ勘弁です。
ご参考までに、いくとこまで行っちゃったインドの写真をぜひごらんください。
あれ、記事を読んでいくと「屋根の上に乗るほどの混雑はお祭りがあるときくらいだよ!」だそうですね。よかっ…………1日平均12人が死亡?
っていうか…… えっ あれ? ドアなくない???
……………。
利用者の幸福(と生命)をなくさずに電車の本数だけ減らすべく、満員電車を緩和しよう!という風潮ができたとします。できるできる。つくらないとしぬ。1日12人くらいしぬ。
で、オフィス業務ではフレックスタイム制や自宅作業、コワーキングスペースの利用が推奨されたりしてね。これは「同じ時間に、皆が一様に集まる」という企業の前提を崩すことになるので、工夫が必要になります。
その工夫というのはほかならぬ業務改善のことですから(負担を下げて同程度の結果を出すこと、特定の誰かがいなくても現場を回せるように配備しておくこと)、働くメンバーひとりひとりの負荷も一緒に下がるはずです。
どうしても現場へ行かねばならず電車移動が必要な方も多いとは思うのですが。工場勤務やとび職の方々とか、接客販売員さんとか。学生さんはどうだろうなー
それでも、オフィス勤務の大多数が回避できれば、なくなるんじゃないでしょうか都心の満員電車。
スカスカの車内なら、女性の敵であり男性の敵でもある憎き痴漢も絶滅に瀕しますね!
みんなの努力によって電車の乗車率が100%を超えなくなるころには
*3
ちなみに、乗車率100%とは「座席が全て埋まり、つり革がだいたい使用され、ドアの前に人が数人立っている状態」とのことです。
(乗車率 – 通信用語の基礎知識)
、人々の心身に余裕もできるでしょう。ベビーカーも堂々と電車に乗れる!
というわけで、「電力消費を減らしたい」から「電車の本数を減らそう」「満員電車を解消しよう」という流れができて、
「仕事におけるひとりひとりの負担が減る」
「痴漢撲滅」
「ベビーカーを押す親御さんが電車内で肩身の狭い思いをしなくて済む」
などの結果につながりました。他にもいろいろありそうですね。遅延も減るだろうし。
それに何より、こうなれば「ストレスが減る」でしょうね。
「人々の心身に余裕がある」ということが一番大事だと思うんですよ。
ここから更に、様々な事へ派生していくはずです。
これはただの妄想で、話の規模も大きければ展開の都合もよすぎです。にも関わらず、実際このように話が進んだ場合でも超えなければいけないカベは多々あります。
根性論を捨てて環境整備をするには、その思想を重視しているリーダーと、その理想を現実化できる人材が必要です。けど、こういう改革を進められるのってすごい能力だから、誰にでもできるわけではない。
あと、会社以外で仕事をするためには、機密情報の扱いやセキュリティに関する話も必要になってきますね。
電車の利用者が大幅に減ったら、その分鉄道の収入も大幅に減って、でもメンテナンス量がいきなり減るわけもないので電車賃は値上がりするかもしれません。
他にも、私なぞには考えの及ばない影響がたくさん出てくることでしょう。
でも何よりのカベは、「現状が変わる事をよく思えない人たち」の心です。
それは、性格的に新しいものが受け入れられない場合もあるし、疲れきっててこれ以上の変化に対応したくない場合もあるし、世界が変わると、利益が得られなくなるから、積極的に妨害したい場合も ある。
先に「フリーエネルギーはまだ夢物語」と述べましたが、
夢物語みたいな技術は、実は既に開発されてたりするんだそうですよー
空気中から水を取り出す技術
*4
空中から飲料水を作り出す看板・ペルー:世界の裏側ニュース
とか、空気で走る車
*5
空気で走る自動車!? インドの自動車メーカーが開発した「Airpod」が未来的
とかね!すごいや!
しかし技術の実用を妨害されたり開発者さんが不審な自死を遂げたりしているようです。
……この記事にもあるけど……、フリーエネルギーの開発はそれなりにされているのに、「現状が変わる事をよく思えない人たち」がだね……
ちょっとこのへんは悪者をスカッとぶちのめさないといけないかもしれないね!(本当は“悪者”というのは存在しないけども。あと、ぶちのめすという言葉を選んではいるけど、方法が“暴力”である必要もない)
新しい何かが弾圧されてしまうのは、“既得権益”なんだよね……。それは必ずしも悪者で支配者がグヘヘヘヘなんじゃなくて、一般の人たちの生活が成り立たなくなるための反発でもある。そうなると、もはや電車もエネルギー問題すら瑣末になって、資本主義の根本から問い直さないとならないのよね。ほんとはね。
余談ですが、電気を使わない冷蔵庫なんてのも開発された方がいますよ。
ページの最後に仕組みが出ています。完全に自然界の原理だけを利用してるのがすごいですね!
なんでもかんでも電気(石油)ありきで開発解決しちゃってるけど、本当はいろいろな方法があるわけですよー
と、たくさん情報を並べてみましたが。
「満員電車も科学技術も貨幣経済も自分にはどうしようもない」という方が世の大多数と思います。私自身もなんもできない。
ちまちま節約や節電するのも大事だけど、それで環境破壊が食い止められることもないでしょう。焼け石に水滴。
ただ、実利はなくとも、「環境破壊を止めたい」という想いがあなたを変えることは間違いありません。そして、いざ「そろそろ本気でなんとかしよう!」と言える優れた率い手が現れた時、共に立ち向かってくれる仲間が既にいることは、何よりも心強いものです。
ヒーローっていうのは孤独なんですよ!
「みんな、ヤバいからなんとかしよう!」と言ったって、
(アタマ大丈夫……?)とか(自分には関係ないしなぁ)というのが大方の反応なんですよ!!
その中で「手伝うよ」と言ってくれる人がどんなに心強いか……!
そういう人が現れて即、全力で信頼しすぎるのも良くないですが。
正義や善意を餌に詐欺はたらく人もいますからね。
それに、「助ける」というのは、そのためにあまりにも自分を犠牲にしちゃいけないんです。歯くいしばって、嫌々やってたら、ソレが後々恨みに繋がってしまいます。
そうすると、世の中を良くするためにやってたはずが、不幸を振りまくことになってしまうのですね。
(嫌な事を恨まないぐらいのいい人は、ほぼ確実に「無理なことを断れない」がセットなので周りを尻拭いに奔走させてしまい、結局恨みが発生します)
そんなこんなで、「誰かを助けるにあたり、あなたが幸せである」というのが大前提になります。
そして、「世界を救うために何ができるか?」についても、
「あなたが自分の幸せを追求する」ことが何より重要です。
断言できる根拠が述べられないし、一見関係ないように見えるんだけども……。でも絶対そう。
不幸は「今不幸にいること」に気づかなくさせるし、「何が幸せか」も分からなくさせるし、視野を狭めて見るべき未来も見えなくさせるから。
それでは世界を救う物語が始まらないのですよ。