質問1「『本当に大切なものは目に見えない』ってどういう意味?」

 

「本当に大切なものは目に見えない」ってどういう意味?

『そうだね。
たとえば、
「長男くんはママのことが大好き」、
「ママは長男くんのことが大好き」、って意味だよ。

長男くんは、ママのこと好き?』

「うん。

マチコちゃんもすき」

※マチコちゃん…話の発端にあるマンガを描かれた方。
ママさんの妹さん。
この子から見て伯母にあたる。

『うんうん。
ママも、マチコちゃんも、きっとその事を知ってるね。

でもね、長男くんがママたちを好きな気持ちは、目には見えてないんだよ』

「こんなにあるのに」

『うん。

すごくあって、見えなくても分かるんだけど、

でも、見えないんだよ。

 人の気持ちはとても大切なものでね、
特に、好きな気持ち、大好きな気持ちは本当に本当に、とても大切なものなんだよ。

でも、目には見えない。
どんなにたくさんあっても、あるって分かってても、見えない。

 それが、「大切なものは目に見えない」の一部なんだよ。

ここまではなんとなく、分かったかな?』

「うん」

『うん。

 でね、この、大好きの気持ちみたいに、
この世界には、見えないんだけど確かにあるものがたくさん流れていて、世界を支えているんだよ。

見えないからほとんどの人には分からないんだけど、これらがもしもなくなったら、世界は崩れてしまうのね。

ありえないんだけど、
もしも、長男くんがママのことを好きじゃなくなったら、もうママと仲良くするのは難しくなってしまうよね。

そんな感じで、見えないんだけど、失うと困ってしまう、とても大切なものが、たくさんたくさんあるんだよ。

 見える大切なものもたくさんあるけど、
見えるものは、見えるから、大切にしやすいのね。

でも、見えないものは、見えないから、
大切なのに気づかなかったり、
大切なのに忘れちゃったり、
大切なのに勘違いしちゃったりするの。


だから、見える大切なもの以上に、注意しないといけない、本当に大切にしないといけない。

 ……これが、
「本当に大切なものは目に見えない」の全部だよ。

伝わったかな?』

「うん、わかった。ありがとう」