ゆったりとした時間

今日の辻ヒールは、穏やかで真面目、誠実なタイプの男性。

攻撃性が低いためか、職場で上司に甘く見られ追い詰められもしたけれど、
意を決して軽い反撃をしてみたところ相手はすっかり意氣消沈してしまい、「この程度だったのか……」と虚しくなりつつも、少しだけ自信を回復している。

自分を追い詰めてくる相手へ行動を起こせる、その実績を作れた、というのはとても強い。
そのおかげで、精神も安定している。

 

そうは言っても、元々の質が繊細なので刺激には弱くて、すぐに疲れたり死にたい氣持ちに落ち込んだりもしている。

不安要素や刺激は日々やってくるものだから、土台をもっと磐石に強化しておくのがいいかな。

よし。

 

『こんにちは。
これこれこういう者で、無意識下の調整をして回ってるんですけど、あなたにもやってみていいですか?』

(ぃよっしゃーーー今日は覚えてたぞ!!!!!🎉💥 :心の声)

「お、面白そうですね。どうぞ」

 

青くて厚い、長めのコートに
もっふもふの耳あてという
バッチリ冬の装いをした彼は、
申し出を快諾してくれました。

 

足元の地面、元々基礎のしっかりしている人でしたが、それをますます磐石に調整しました。
硬すぎにならないか?という点が心配でしたが、この人は流動性よりも安定性の人だから、少し硬すぎるくらいでも特に問題はないようです。

また、今の位置が低すぎるので、
ダンダンダンッと3段階くらい、地面の高さを上げました。
彼の周りの範囲だけ井戸の底のように落ち込んでいたのですが (広さがあるので、井戸という感じではないですが)
底をあげたことでようやく、今居るべき高さに落ち着きました。
井戸(?)の外にも、歩いて出られます。

 

視界が開けた事が嬉しかったのか (あんまりそうは見えない人でしたがw)
彼は
「少し一緒に歩きませんか」と持ちかけて来ました。

 

底にいたとき、その景色は
機械的な直線と曲線だけで構成された、味氣のないものでした。
色も灰色1色です。

コンクリートでできた、大きな箱だか筒だかの底という感じでした。

 

歩き始めるとその風景は、鮮やかな街並みに変わりました。

小さな庭に木が植えられた古い家々が立ち並び、
狭い裏道がくねくねと入り組んでいて、野良猫がたくさんいそうな。
そして坂や階段がたくさんありました。

 

その街並みを一望できる道に出ると、
家や木が密集していて道がほぼ見えず、
街の造りの複雑さを感じ取れました。

その場所からまた、すこしだけカーブのついている長い階段が上に伸びていて、
わたしたちはそこを上り始めました。

 

『想いの世界は何でもアリ、空も飛べるからいいですよね〜♪』

と、わたしは地面を蹴って数メートル上の塀に着地しました。

彼はそれについてくることはせず、一段一段を上り続けていました。

「飛ぶのも楽しそうですが、じっくり1歩1歩を歩くのもいいものですよ」

「階段を一段上がるごとに、景色が少し変わるんです。
小さな変化ですが……
でも、いいものですよ」

彼はそう言って、街に顔を向けていました。

少しずつ角度の変わっていく街並みに、
だんだんと大きな木のこずえがかぶさってきて、
やがて枝葉で視界の大部分が覆われると、
こんどはその隙間からこぼれてくる
冬の柔らかな日の光を楽しんでいるようでした。

わたしはせっかちなタチなので、
そういう楽しみ方はすぐ飽きてしまいそうだ、絶対飛ばしたくなる(゚∀゚) と思いつつ、

それが素晴らしいということには共感を覚えますし
それを味わえる感性についてもとても素晴らしいなあという感想です。

ただ……

1歩1歩に感動と喜びを見出せる感性は、
そこに何も感じない人たちよりも多大に遅れと負担を負わざるを得ないのが苦しいところだなあ、とも思います。

その人が1歩1歩に無視しがたい何らかの感想を持ってしまう間、
何とも思わない人たちはサッサと100歩も1000歩も先へ行ってしまい……
しかも、そこへ追いつかなければならないわけですから。

個性というのは本当に、現代人には認識できないほどあまりにも多様であり、
ゆえに表面で少し大切さをうたった程度では
無視され、殺され続ける現状は変えられないなあと思ったのでした。

 

階段を登りきった先には神社の境内があり、
お社の縁側に2人で座って飲み物を摂りました。

クリーミィで優しい甘みの、
何と呼ぶのが適切なのか分からない、謎の液体をw

繊細さに欠ける人達には味が薄すぎて美味しく感じないであろう、
刺激の少ない、優しくて穏やかな飲み物です。

 

それからゴロンと寝そべって、まったりとひなたぼっこをしました。

神社の屋根が、いい感じに陽の眩しさを遮ってくれます。

「冬の冷たい空氣に、暖かい陽射し……
いいですよね」

『いいですねぇ、
わたしも大好きなんです』

 

『そうだ、
もうすぐ今のお仕事やめちゃうんですよね。
次の仕事探しが良いものになるようにも
祈りと調整をかけていいですか』

「祈り……
仕事探しにおいて、『お祈りします』って、嫌な言葉ですね」

その言葉を使ったわたしを責める意図ではなく、
ただ、連想してしまったようで、そう言われました。

『そうですねえ。
元は善い言葉なのに。

『悪い印象を和らげようと、善い言葉が使われて、
それによって善い言葉が汚染されてしまうのは
とても嘆かわしいことだなーと思います』

 

言葉としてのOKは明言されませんでしたが、
OKだったので、調整しました。

 

真っ白くて大きな木が、その枝葉をじわじわと伸ばしていきます。
上にある真っ白いお日様に手を伸ばしているかのようです。

そしていずれ、届くのでしょう。
お日様そのものではないけど、
十分に明るい未来に。

お仕事も、そのイメージと同調できるようなところへ
たどり着けるはずです。

 

これにて、今回の対応は終わりとなりました。

 

『そういえば、「友達と遊ぶのは好きだし楽しいのにすごく疲れてしまう」って言ってましたよね。

いわゆる遊ぶのではなく、こんなふうに寝そべったりしながらゆったり喋るとかまったり時間を過ごすとかってのもいいんじゃないでしょうか。
いいと思うんですよ』

「そうですね……」

友達がそれに応えてくれるかな、という点は心配なようですが。

「そうですね、考えてみます」

だそうで、
彼は友達付き合いも、今後少し景色が変わるのかもしれませんね。

 

感想

ぃよっしゃーーー今日は覚えてたぞ!!!!!🎉💥

守護靈さんに聞くのわすれた

(いや聞いたらOKなんだけど……さァ!)

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