引越し当日
引越し屋さんが来るまでの時間、
部屋でぼーっと空ながめたりしてた。
インターネットも切ったし。
植木がさやさや立てる音を聞いたり
ときどき蜂が飛んでくるのを眺めたり
その中でうとうと寝たりしてたら、
なんだか神経が落ち着くのを感じた。
いずれたどり着く自分の土地は、もっと落ち着けるかな。
空だってもっと広いはずだしさ。
処分品の運び出しがなされ
引っ越し荷物もトラックに積み込まれて
不動産屋さんの最終確認も終わり
鍵を返して終了。
すでに心はここになかったためか、
寂しさよりも『終わった……』感が大きかった。
引越してきた当初からつらかったけど、
なんやかや長く住んだ家だったなあ。
約4年、一般的にはそんな長くない時間だったと思う。
停滞と激変がぐるぐるしていたような、不思議な時間を過ごしていた印象。
都内最後の晩 ①
出立の飛行機は翌日だったので、
東京最終日は兄の住まいでお世話になれるようお願いしていた。
ただ、兄は普通に出勤日なので
退勤を待つ必要がある。
数日分の着替え+@を
えっちらおっちら運びながら
落ち合うまでの時間をつぶすことに。
近所の猫さんとお別れに。
数日前、この子に
最後のお別れに来てたんだけど、
そのとき初めて膝に乗ってくれちゃったんだよね!
お別れなのになんなのもー! (笑顔)それが嬉しすぎてついつい、
大荷物なのにこの日も来てしまった……そもそも体調悪くて基本動けずで、
『お別れには行けないかも……』と思っていたからもうね、
幾重にもね、嬉しいよね。しかもこの子膝乗りスポット率先して誘導しときながら自分から乗ってこない乗せて待ちするなんなの持ち上げてってことなの抱っこしていいのなんなのかわゆいかわいすぎるかわゆい
書いてたら、また会いたくなってきちゃったよ……
もう東京に来ることはないだろうくらいに思ってるのになあ。兄の帰宅時間を待って落ち合って、
にゃんこと時間つぶしてたことを自慢しながらお住まいへと移動。
お邪魔するのははじめてだ。……いいところに住んでるやんか……!
宅配ボックスうらやましすぎる。インテリアもお気に入りに凝ってて、
『ああ、私は片付けとか手入れの手間を省くことを優先して
お気に入りのインテリアなんてほとんど飾らなかったなあ。
もうすこしやればよかったな』ってしんみりした。
都内最後の晩 ②
積もる話を消化しつつ、兄の
「客がきたからにはおもてなしせねばなるまい!」
「こんなん買ったんだよみてみて!」
「すいっちやろうぜ!」
欲を雑にあしらいながら、時間は過ぎていった……思いのほかきちんと暮らしていて、
料理にハマッたため自炊も問題なく、
むしろ私が心配されてた。
兄は翌日も仕事なのであまり遅くまでは遊べなかったけど、とても楽しかったよ。
「もっと早く遊びに来ていれば」「でも体調悪くて動けないしどのみち無理だったね」というやり取りを5回はした。
「ロックマン買ったよやってみなよ!」
『だからアクションは苦手だっつの
憧れてはいるけどさ……』っていう押し問答のすえ、
ロックマン動画も一緒に見てた。時間の関係で途中までだったのが悔やまれるところだ。
動画を見て楽しむのはひとりでもできる
(むしろひとりの方が味わいやすい) けど、動画を見ている兄が「なんだいまのすげー!」ってなってるのを見てニヤニヤ楽しむのは
一人じゃ絶対できないからねぇ。