お別れは突然に
引っ越してきてから１年が過ぎ、２度めの夏が終わっていって、暑さはまだ残るながらも秋の気配も感じられ始める、そんな時期――
今年も、涼しくなったらにゃんこ
膝に乗ってくれるかなぁと
わたしは楽しみにしていました。
でもなぁ冬はなぁ寒いからなぁ、
特に夜がかわいそうなんだよなぁ。
にゃんこの寝床にこっそり湯たんぽを仕入れてもいいものだろうか……
火傷が心配だから湯たんぽじゃダメかな……
ウキウキする気持ちを胸に、
いつも通りにゃんこがいる場所を覗き込むと……
そこには一枚の張り紙があり、
にゃんこの写真と共に
「引っ越しました」
「今まで可愛がってくれて、本当にありがとうございました」
orz
ご飯あげてるひと
「ここに20年住んでる」って言ってたし
今更引っ越すとか……
考えてなかったよ……
いや引っ越すか、引っ越すよね
だって寒いもん冬寒いもん
20年住んでて、それ以上長い間だって住みそうな人を
引っ越させる力が冬を前にした猫にはある
ある……
前のおうちでも……
そうだった…………
orz
ろくにご挨拶もできなかったけれど
ぬしさまとの思い出はこれで終わりです
そういえば前日いつも通りに接してたら
妙にしつこく引き止めてきた気がするなぁ
疲れてたからほどほどに構って、あしらってしまったんだけど……
猫には分かるのかもしれない……
お別れのときが…………
（前のおうちでも そうだった）
引っ越した先は寒い地域だそうだけれど
新しい生活では、ひざに乗せてくれるひと いるんだろうか
幸せでいておくれ
