対応内容 |
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今回は、潜在意識への働きかけや占星術といった、スピリチュアル要素のないご相談事例を載せます。
相手の方が、スピリチュアル対応をされることについて乗り気ではなかったので使いませんでした。
とはいえ、話を聞くことにはご抵抗がなかったので、スピリチュアルから得られた知見は入っています。
エネルギー調整や靈的世界の存在を前提とした相談の受付をご提供してはいますが、本質は「相手自身の持つ生きる力を思い出してもらう」ことなので、うまくいけばなんでもよいのです……!
ただ、この事例が“うまくいった”とは言い難いので、
やっぱり潜在意識の浄化って強力なんだな……やっといた方がいいんだな…… って、実感した事例でもあります……
話の内容
その人(Cさん)の悩み事は、こんな感じでした。
ある会社に、派遣の事務員として雇われた。
入ってみると、ルーチンワークがルーチン化されていないことをはじめ、いろいろ不合理な運用があった。
自分は趣味程度だがプログラムを組むことができたので、上司と相談のうえで業務改善のアプリを作り、所属の支店内に共有した。
最初はバグが多く、行き届いていない点も多かった。
でも、皆のフィードバックと自分の現場経験を元に改善を加えた結果、目に見えるコスト削減に繋がった。
このアプリは別の支店へ共有されぬまま、ひっそりと使われることになった。
独占したかったわけではないが、作成者の本業がアプリ制作ではなく質の保障がしきれないため。なおかつ、この支店のみが効率化ツールを使っている事実がよろしくないので、こうなった。
……が、そこから何年もの時間が過ぎ、配置転換など体制の変化も経るうちに、自然と経営陣の目へも触れるようになった。
アプリの評価はとても高く、現在は専門のSEさんを雇って改善が続けられている。
とはいえ、完全に自分の手を離れたわけではない。
SEさんは現場を知らず、また現場の人間と専門分野が違うなどで意思疎通が上手く行っていないようだったので、どちらも理解できる自分が橋渡し役を買って出ている。
また、日々変化する業務に合わせた簡単な機能の提案や開発は、引き続き自分が行っている。
今では、自分たちの支店どころか、全国の支店どころか、海外支店でもこのアプリが活用されている。とても誇らしい!
けど、自分のお給料は……入社時のままなんだ…………
暮らしていけなくはないんだけど、貯金できるほどでもなくて、もうちょっとおかねほしい ∩(;∀;)∩でも所詮、自分は一介の派遣事務員…………相談しても無駄としか、思えない…………
対応の内容
「どこが“一介の派遣事務員”なのか」というのが率直な感想でした。
本人は真面目に悩んでるんですよ。「たかが派遣事務員の立場で出過ぎた真似はできない……」と。
でもこうやってまとめてみると分かりますよね。
このひと、立場により出過ぎた真似をできないと言いますが、行動も成果も立場から出過ぎています。バランスが取れていません。
また、加えて聞いてみたところ同僚や上司との関係も悪くない。
本来収まるべきバランスを、自分で必死に崩している状況とすら言えます。
なので、
「昇給は絶対に通せる。
あなたが心から、自分の成果を誇りに思い昇給の未来を信じられるのなら」
という前提で下記の提案をしました。
障壁の洗い出し
今ここで昇給に至る障壁となっているのは、下記の3つです。
- お給料を出す立場の人たちが、Cさんの昇給の必要性を感じていない
- 派遣事務員という低い立場なので、昇給を申し出づらい
- Cさん自身が、自分が報われるべきだと信じられない
3は心持ちの問題なので、対処していくべきは1と2ですね。
(本質的には、2も3の一部ですが)
最終目的は1をひっくり返し、「Cさんの給料を上げるべきだ」と思って実行してもらうことです。
上司や経営陣というのは基本忙しいので、必要性を感じていないというより、そもそもCさんの昇給希望に気付いてすらいません。
なので、彼らの意識にCさんの昇給希望を入れてもらうこと、それと同時に同意してもらえるようなアプローチが必要になります。(同時に同意を取り付けないと忘れられる)
そのために2番、派遣事務員という立場が足かせになっているなら、まずここからはずしていきましょう。
突破方針のご提案
『というわけで、事務員としての昇給ではなく、SEとしての立場をつけてもらい、その特別手当を支給してもらうことで実質の昇給へ繋げるのがいいのではないでしょうか。
SEを名乗るのは後ろめたさもあるかもしれないけど、充分すぎる成果が既にあります』
『単なる昇給希望だと、周りに示しがつきません。
皆が成果を知っているとはいえ、人の入れ替わりがあると現場の記憶は風化します。すると、“同じ事務員(の立場)なのに1人だけお給料が高い”等、要らぬ不満を呼ぶことにもなりかねません。しかしSEという肩書があれば、他の事務員はSEの仕事をしていない以上、公平性は保たれます』
『上司も、経営陣に話を通しやすくなります。上司や経営陣だって、金額以外にも上記みたいなことを心配する可能性はあるので、その枷をこちらで先に外しておくんです』
『なにより、肩書は分かりやすいです。
「昇給してやりたい」と持ちかければ「どうして?いくら?」という反応になるでしょうが、「SEの肩書をつけてやりたい」なら「ああ、あのアプリ作った人ならあってもいいよね」という反応を引き出せます。仮に嫌な顔をされても、Cさんの成果を鑑みればNOとは言えないはずです。
そうやって立場の変更だけ先に確約して、金額はあとから交渉すればいいです』
……という感じで、まずは
「昇給以前に、SEの肩書という建前をつけてもらおうぜ!」という方針をご提案。
具体的な行動提案
次に、どこから相談していくかという問題。
派遣社員という立場上、現場に直接訴えかけるのは常識ではご法度です。しかし現場と仲がよく、派遣会社の担当さんとはほとんど喋ったこともないというので、下記の流れをご提案しました。
『そしたら、まず現場の上司から相談するのがいいです。
ただし、いきなり本題として切り出すのではなくて、「昇給を希望していて、派遣会社に相談を持ち込みたく思っているのですが、いいですか?」という、“相談の相談”です』
『仮に上司がCさんの昇給に同意してくれても、上に話を通さないと決定できない立場である以上、その場でいい返事をすることは100%できません。だから、「昇給してほしいです!」と迫られると、拒絶するしかできなくなってしまいます。“相談の相談”という迂回の姿勢を取ることで、これを回避します。
と同時に、「近々派遣会社から相談が来ますので、よろしくお願いします」という心の準備をしてもらう機会にもできます。いきなり相談が来たら驚いてしまいますから、ワンクッション入れるんです。
更には、これを直接の相談としないことで「派遣会社より先に現場に相談した」という不義も防ぐことができます』
『……という事前準備を経たうえで、派遣会社に相談してください。規格外の成果に報いて欲しいという相談なので、単なる一般の昇給希望という話に受け取られないよう、成果の説明、がんばってください』
雑談タイム
ご反応 (と見せかけて施術者の自分語りになってしまった)
提案がひととおり落ち着いた後、Cさんは
「大丈夫な気がしてきた……!
今まで明るい見通しなんて全然想像つかなかったけど、話聞いてたら行けるって気がしてきた。
道、あるもんだね…………ありがとう」
と言ってくれました。ウェーイ!! ( ´∀`)人(´∀` )
この、行き詰まった絶望がアハ体験で突破される瞬間がわたしはだいすきなんだ。
しかもその瞬間は私がつついたことにより生まれたんだぜ! ヒュウ!! 最高だな!!
「どんな八方塞がりに見えても突破口は絶対にある。
自身の発想の外に思いもよらない道がある。
だからその道を想像したい。見つけていきたい」
というのは私の信念なのですが。
まあ、見えないからこそ八方塞がりなんですが……
でも、見えなくてもまずは信じることからです。諦めてはだめだ。
諦めたら一生たどり着けなくなる手がかりが、信じることで見つかることもあります。
……と言ってる私自身も、全く先が見えなくなることはあります。自分の発想が及ばない道を自分で見ることは、やっぱ私にも、無理でね…… (´¬`;)>
(だから、人と協力し合うのが大事なんでしょう…………)
望みが叶ったあとについて
Cさんにはもう一つ、とても大切なお話をしました。
『しつこいけど、昇給自体はまず叶います。
ただ、言っちゃ悪いけど、Cさんは収入が増えても貯金はできないと思います。
お金との付き合い方が悪いので。
お金の使い方というのは、金額よりも比率で変化していきます。
10万円あって1万円の貯金ができる人なら、
100万円得たときに10万円かそれ以上を貯金できます。
しかし10万円あると1万円の借金をしてしまう人は、
100万円あれば気が大きくなって10万円かそれ以上の借金を作ってしまいます。
後者の人は、扱える金額が小さい方がラッキーとすら言えます。
あまり昇給に夢を見すぎず、足元を固めていく事も同時に意識してください。』
Cさん「がんばります (;v;)」
ブーメラン
Cさん「(‘v’) ところで、
散々『絶対昇給できる』って言ってくれたけどさ……
こんな知恵持ってるナツキさんこそなんでその程度の年収……って言っちゃ悪いけど
っていうかなんでニートやってんの」
Boooooooooomerang!!!
ぶーーーめらん
ぶーーーめらん
ぶーーーめらん……
わたしはわたしで、乗り越えねばいかん課題が積まれているようです…………
おあとがよろしいようで ∩(;∀;)∩
その後の出来事
話し始めにはしょんぼりしていたけど、
最後の方では勢いと瞳の輝きを取り戻したCさん。
意気揚々と出社されていったようです。
めぐり合わせがなかなか悪くて
言い出すまでに時間はかかったものの、
無事、現場の上司にも派遣元の担当者さんにもお話できて、
結構良い感触が得られました。
(ちなみに、「やっぱりSE肩書きはなんかちがう……」ということで、
普通の昇給相談として持ち込まれたそうです)
派遣元の担当者さんが退職されてしまったり、
例外対応が認められなかったりと、紆余曲折ありましたが……
現場の人たちが「なんとかしたい」と考えてくれて、
やりました! Cさんへのお支払いは、見事に増えたのです!!
でも、Cさんのお給料は増えませんでした。
ズコーーーーー
∧∧
ヽ(・ω・)/
\(.\ ノ
、ハ,,、  ̄
施術者感想
……最初に戻って。
> この事例が“うまくいった”と呼べるかどうかは微妙です
「昇給の相談を切り出す勇気が出ない」という課題は、確かに乗り超えています。
お客さんからCさんのための支払いを増やすことにも、成功しました。
しかし、その流れが実際にCさんの手元へ届くには、至っていません。
……これな……
たぶん、この事例と逆なんですよね……
↓この部分。
> たぶんこれ、彼女の潜在意識が変わったから引き寄せる現実も変わったってことなんでしょうね。
Cさんに関しては、潜在意識への手当は行っていないので、無意識の壁が、お金を持つことを阻んじゃったんだろうな……
というのが、私の見解です……
こういった、「行動はうまくいったけど、その先で失敗した」を防ぐために「収入が増えても貯金は~」の話を出したんですが……
顕在意識で見聞きしたことや行動だって、意味がないわけじゃないですからね! (実際、現実を動かしたもんね!)
でも……でも、まさかこういうせき止められ方するとは思わなんだ……
Cさんのご報告の口ぶりは「自分の権利が握りつぶされている」という想いを感じさせる苦々しいものだったのですが、ごめん、私に言わせると「あなたが受け取ることを拒否しているから入ってこない」なのですよ。
……と、辛口な事を言っていますが、当然この記事もご本人さまの許可&チェックをいただいたうえで公開しています。潜在意識の浄化、試してみたくなったら呼んでくれよな!
……と、主張してはみたものの。
「助けたい」「力になりたい」という想いは善いものではあるけれど、エゴでもあります。
「今は助け、なくていいかな!」って思ってる人に対しては、尊重して見守るだけがお互いにとって最善であることも、多々あります。
傍から見ていてどんなに心配になろうと、もっと大きな視点で見られるようになったとき「あ、コレ必要な経験なんだ。最善の道を歩んでるんだ。人は自分で乗り越える力、持ってるんだなあ」という実感が深まることも、多々ありますし……
善意の押しつけでない、「何が最善なのか?」を、私も学ばせていただいてる日々です。
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